第18回 PPIの視力障害はなぜ起こるの?

引き続き、副作用機序別分類の具体例をご紹介していきます。
“副作用の起こる発生機序 3つの分類”薬理作用・薬物過敏症・薬物毒性のどれに分類されるのか?
どのような事に活用できるか?具体的に紹介していきます!

今回は、PPIによる視力障害についてご紹介します。

まずは、結論から!PPIによる視力障害は、【副次的な薬理作用による副作用】です。

PPIの期待される薬理作用について確認しておきましょう。
PPIはプロトンポンプ(H+, K+ -ATPase)を阻害します。胃粘膜壁細胞のプロトンポンプを阻害することにより、胃酸分泌抑制作用を示します。

視力障害は、胃粘膜壁細胞だけでなく血管平滑筋に存在するプロトンポンプを阻害して、細胞内pHを低下させ血管収縮を起こし、前部虚血性視神経症による視力障害を起こすことが原因の一つと考えられています。

胃酸を抑える薬で目に症状が起きるとは、患者さんは想像もつかないと思います。何か異常があれば、PPIによる副作用とは思わず眼科を受診する可能性が高いでしょう。

PPIによる視力障害であれば、服用を中止することで回復する可能性が高い症状です。頻度は高くありませんが、PPIを服用している患者さんには、定期的に目の症状や眼科受診について確認するようにしましょう。

夏場は、最も痛風発作が起こり易い季節だよ!
リスクの高い患者さんは、特に注意しないとね。しっかりチェックしていこう!

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