第19回 Ca拮抗薬の浮腫はなぜ起こるの?

引き続き、副作用機序別分類の具体例をご紹介していきます。
“副作用の起こる発生機序 3つの分類”薬理作用・薬物過敏症・薬物毒性のどれに分類されるのか?
どのような事に活用できるか?具体的に紹介していきます!

今回は、Ca拮抗薬による浮腫についてご紹介します。

まずは、結論から!Ca拮抗薬による浮腫は、【副次的な薬理作用による副作用】です。

Ca拮抗薬は、細胞膜の膜電位依存性Caチャネルに作用し、平滑筋細胞にCa2+が流入するのを抑え、血管収縮を抑制し、末梢血管抵抗を減弱して降圧作用を発揮します。(詳細は、添付文書 薬効薬理の項をご確認下さい)

Ca拮抗薬は末梢血管を拡張しますが、多くはL型Caチャネル遮断を主作用として末梢静脈よりも末梢動脈に対して強く血管拡張作用を示すので、静脈と動脈との間にアンバランスが生じます。これにより毛細血管圧が上昇して血液の流れが悪くなるため、血液の成分が血管外に漏れ出し浮腫を生じます。

この浮腫は、循環血量の増加は伴わないので、利尿薬は作用機序から考えると効果が期待できません。Ca拮抗薬を服用している患者さんで、利尿薬を服用してもむくみが改善されないときは、Ca拮抗薬の副作用による浮腫の可能性が考えられます。

生活に支障をきたす場合は、他の種類(作用機序)の降圧薬やCa拮抗薬の中でもL/N型Ca拮抗薬(シルニジピン等)への変更を検討する必要があります。

N型Caチャネルも遮断するシルニジピンは細動脈だけでなく細静脈も拡張させる効果を持つことが報告されています。

夏場は、最も痛風発作が起こり易い季節だよ!
リスクの高い患者さんは、特に注意しないとね。しっかりチェックしていこう!

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