第20回 チアジド系利尿薬の高血糖はなぜ起こるの?

引き続き、副作用機序別分類の具体例をご紹介していきます。
“副作用の起こる発生機序 3つの分類”薬理作用・薬物過敏症・薬物毒性のどれに分類されるのか?
どのような事に活用できるか?具体的に紹介していきます!

今回は、チアジド系利尿薬による高血糖についてご紹介します。

まずは、結論から!チアジド系利尿薬による高血糖は、【副次的な薬理作用による副作用】です。

チアジド系利尿薬は、遠位尿細管のNa+-Cl-共輸送体を阻害することでNa+やCl-の再吸収を抑制します。Na+の再吸収が抑えられることで尿浸透圧が上昇し、水の再吸収も抑えられ尿量が増加します。その結果、降圧作用を示すと考えられています。

遠位尿細管においてNa+の再吸収が阻害されることにより、遠位尿細管内のNa+濃度が上昇します。増加したNa+によって集合管でのNa+とK+の交換が活発となり、K+の排泄量が増加します。(これにより低カリウム血症があらわれることがあります)

高血糖はカリウム排泄により、膵ランゲルハンス島のβ細胞においてカリウムポンプが有効に作動せず、諸刺激に対してのインスリン分泌反応が低下することにより耐糖能異常を生じるためと考えられています。

添付文書(トリクロルメチアジドなど)には、特定の背景を有する患者に関する注意として、「本人又は両親、兄弟に糖尿病のある患者」と記載されています。
また、糖尿病用剤(SU剤、インスリン)の作用を著しく減弱するおそれがあるため併用注意です。

夏場は、最も痛風発作が起こり易い季節だよ!
リスクの高い患者さんは、特に注意しないとね。しっかりチェックしていこう!

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