第22回 ジソピラミドによる低血糖はなぜ起こるの?

引き続き、副作用機序別分類の具体例をご紹介していきます。
“副作用の起こる発生機序 3つの分類”薬理作用・薬物過敏症・薬物毒性のどれに分類されるのか?
どのような事に活用できるか?具体的に紹介していきます!

今回、ジソピラミドによる低血糖についてご紹介します。

まずは、結論から!ジソピラミドによる低血糖は、【副次的な薬理作用による副作用】です。

抗不整脈薬Ⅰa群であるジソピラミドは、Na+チャネルを遮断し、N+の細胞内への流入を抑え、心筋活動電位の立ち上がりを抑制することで、抗不整脈作用を示します。また、K+チャネル遮断作用もあることから、活動電位持続時間(APD)を延長します。

低血糖は膵β細胞ATP感受性K+チャネルを閉鎖し、インスリンの分泌を促進するためと考えられています。

ジソピラミドによる低血糖は、薬理作用による症状なので、用量に依存して起こりやすくなると考えられます。主に腎臓で排泄される薬剤のため高齢者や腎障害患者では用量調整が必要です。

添付文書[リスモダン®R錠150mg]にも、
「腎機能障害のある患者では本剤の排泄が遅延し血中濃度が上昇するおそれがあるので、投与間隔をあけるなど患者の状態を観察しながら慎重に投与すること。異常がみられた場合には減量又は投与を中止するなど適切な処置を行うこと。」
と記載されています。

低血糖症状は意識消失なども伴う重篤な副作用です。高齢者の場合、症状が遷延化し食欲不振などとして現れたり、加齢に伴う腎機能の悪化によって低血糖が急に起こることもあります。

患者さんは不整脈の薬で、低血糖が起こるなんて想像できないと思います。低血糖の発現について、具体的な症状や起きた際の対処方法など事前に伝えておきましょう!

投与を中止する場合も要注意!
投与を中止する場合には、少なくとも1週間以上かけて徐々に減量されているか確認しよう!

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