第3回 薬物毒性と薬物過敏症による副作用とは?

前回に引き続き、副作用機序別分類 “副作用の起こる発生機序 3つの分類” について詳しくご紹介していきます。
今回は、『薬物毒性による副作用』と『薬物過敏症による副作用』についてご紹介します。

第3回 薬物毒性と薬物過敏症による副作用とは?

まずは、薬物毒性による副作用ついて。

薬物毒性による副作用は、薬の代謝負荷や通過刺激によって生じます。投与量が多いほど、投与期間が長いほど起きる可能性が高くなる副作用です。

肝臓・腎臓は、薬の代謝・排泄器官であるため他の臓器に比べて薬物毒性が起こりやすい臓器です。また、消化管・血液などは、活性がある状態で薬が通過するため通過刺激による薬物毒性が起こると考えられます。

投与初期から起きることは少ないので、最初から患者さんに伝える必要はありませんが、薬の服用を継続している限り注意する必要があります。この為、患者さんに、定期的に血液検査をしているか?検査値に変化は見られないか?を確認することで早期に発見することができる副作用です。

「検査値の継続的な確認」わたしたち薬剤師の出番ですね!!しっかりチェックしていきましょう!

次に、薬物過敏症による副作用についてです。

薬物過敏症による副作用は、薬理作用や薬物毒性による副作用と異なり起きたらすぐに服用を中止することが重要です。また、薬に対する抗体が作られるため、一度過敏症を起こした薬は二度と使用しない方が重要です。骨格の似ている薬でも、薬物過敏症を起こす可能性が高い為ので注意しましょう。

薬物過敏症による副作用は重篤なものが多く、あらゆる薬であらゆる臓器に起こります。チェックや予防の難しい副作用ですが、頻度は低く、多くの場合服用6ヶ月以内に発現します。この為、服用開始6ヶ月間は、しっかりチェックしていきましょう!

ここからは、副作用機序別分類 “副作用の起こる発生機序 3つの分類” を実践する際に、ちょっと悩んでしまう薬物過敏性か?薬物毒性か?を判断するポイントをご紹介します。

ポイントは2つ!発現時期と検査値の推移です。肝障害を例に説明していきます。

まずは、発現時期についてです。
薬物過敏症による肝障害は比較的早く発現します。投与1~2日で副作用が発現する場合もありますが、遅延型アレルギーを除き多くの場合、投与1~4週間で発現します。それに対して、肝毒性の出現時期は比較的遅く、発現までに数ヵ月、あるいはそれ以上かかる場合があります。

そして、最も違いが見られるのが検査値の推移です。
薬物過敏症による肝障害は急激にAST、ALTが上昇するのに対し、肝毒性による肝障害の場合AST、ALT上昇は比較的ゆっくりした経過で上昇していきます。

同じ肝障害でも、薬物過敏症か?薬物毒性か?で対処方法が全く異なります。この2つのポイントを、しっかりチェックしていきましょう!

薬物毒性による副作用
薬物過敏症による副作用

第2回 薬理作用による副作用とは?>>

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