第36回 Ca拮抗薬の歯肉肥厚はなぜ起こるの?

引き続き、副作用機序別分類の具体例をご紹介していきます。
“副作用の起こる発生機序 3つの分類”薬理作用・薬物過敏症・薬物毒性の分類されるのか?
どのような事に活用できるか?具体的に紹介していきます!

今回は、Ca拮抗薬の歯肉肥厚についてご紹介します。

まずは、結論から!Ca拮抗薬による歯肉肥厚は、【副次的な薬理作用による副作用】です。

Ca拮抗薬は、細胞膜の膜電位依存性Caチャネルに作用し、平滑筋細胞にCa2+が流入するのを抑え、血管収縮を抑制し、末梢血管抵抗を減弱して降圧作用を発揮します。

歯肉肥厚の発生機序は十分に解明されていませんが、Ca拮抗薬によりCaイオンの細胞内流入が減少するため、歯肉中の繊維芽細胞によるコラーゲン・細胞外基質の分解が抑制され蓄積することによって歯肉肥厚が起こる、また、浮腫と同じように、末梢血管での動脈・静脈系のアンバランスによってうっ血が発現するためと考えられています。

もともと歯肉炎のある方・糖尿病の既往がある方で発生頻度が高く、歯垢や歯石等による局所の刺激や炎症、口腔内の衛生管理状態の不備は増悪因子となります。

「歯茎がはれる」「入れ歯が合わなくなった」「口の中が痛い」「食事がしにくい」などは、歯肉肥厚による症状かもしれません。

歯肉肥厚は、患者さんのQOLに悪影響を及ぼします。早期発見のため患者さんへの事前説明・服薬期間中のフォローアップをしっかりと行っていきましょう!

血圧の薬で、歯茎がはれる、入れ歯が合わなくなるなんて、患者さんは思わないよね!
歯垢の除去やブラッシングなど口腔衛生を保つことである程度予防できると言われているよ!
予防法も事前に伝えておくようにしよう!

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