第42回 ニューキノロン系抗菌薬の痙攣はなぜ起こるの?

引き続き、副作用機序別分類の具体例をご紹介していきます。
“副作用の起こる発生機序 3つの分類”薬理作用・薬物過敏症・薬物毒性の分類されるのか?
どのような事に活用できるか?具体的に紹介していきます!

今回は、ニューキノロン系抗菌薬による痙攣についてご紹介します。

まずは、結論から!ニューキノロン系抗菌薬による痙攣は、【副次的な薬理作用による副作用】です。

GABAを介する神経抑制作用が障害されると、中枢神経細胞の興奮が増大し痙攣が誘発されます。ニューキノロン系抗菌薬による痙攣誘発は、中枢内GABA受容体に対するGABAの特異的結合を阻害することによると考えられています。エノキサシン、ノルフロキサシン、シプロフロキサシンといった遊離のピペラジニル基を有するものはGABA受容体をとくに強く障害します。

ニューキノロン系抗菌薬による痙攣は、前駆症状を欠くことも多いですが、初期症状として眩暈、ふるえ、頭痛、四肢のしびれ、ふらつき、顔面の痙攣、手足のぴくつきなどがあります。症状は可逆的で、早期に適切な処置を行えば大半の症例が数日以内に回復し、予後は良好です。

痙攣は、ニューキノロン系抗菌薬の血中濃度や中枢内濃度の異常な上昇による急性中毒症状と考えられています。危険因子としては、腎機能低下、大量投与、痙攣素因(痙攣・てんかんの既往)があげられます。

このような、リスクの高い患者さんには、投与量のチェックに加え、ニューキノロン系抗菌薬による痙攣の可能性について事前に伝え、服用時の体調変化を確認するようにしましょう。

また、ニューキノロン系抗菌薬による特異的結合の阻害作用は、NSAIDs の共存により劇的に増強されることが報告されており注意が必要です。

NSAIDsは様々な診療科で処方されるし、患者さん自身が市販薬として購入する可能性もあるから、併用薬全般の把握が重要だよ。
一元管理!薬剤師の重要な任務だね。
しっかりとチェックしていくようにしましょう!

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