第45回 アミオダロンの甲状腺機能異常はなぜ起こるの?

引き続き、副作用機序別分類の具体例をご紹介していきます。
“副作用の起こる発生機序 3つの分類”薬理作用・薬物過敏症・薬物毒性の分類されるのか?
どのような事に活用できるか?具体的に紹介していきます!

今回はアミオダロンの重大な副作用でもある甲状腺機能異常(甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症など)についてご紹介します。

まずは、結論から!アミオダロンによる甲状腺機能異常は、【副次的な薬理作用による副作用】です。

アミオダロンはⅢ群に属する抗不整脈薬で、心筋細胞膜のK+チャネルを阻害し、活動電位持続時間、有効不応期を延長させることで抗不整脈作用を示します。主な作用はK+チャネル阻害ですが、Na+やCa2+チャネル阻害作用、弱いβ遮断作用(心拍数の増加抑制及び血圧低下抑制)なども併せもつことが知られています。

アミオダロンの薬剤組成には、ヨードが多量に含まれており(ヨウ素に対する過敏症のある患者は禁忌)、また、半減期が非常に長いことから、蓄積のリスクがあります。このことに起因するヨード過剰摂取や、甲状腺組織の直接的障害が、アミオダロンによる甲状腺障害の機序と考えられています。

さらに、アミオダロンはT4からT3への末梢での変換を阻害し、甲状腺ホルモンの生合成と代謝に影響を及ぼします。そのため、甲状腺機能検査値についてはほぼ全例でrT3が上昇するほか、T3の低下、T4の上昇及び低下、TSHの上昇及び低下等があらわれることがあります。通常は甲状腺機能検査値が異常を示すだけですが、甲状腺機能亢進症又は低下症があらわれることがあります。

甲状腺機能低下症は、アミオダロンを中止せず、基本的には甲状腺ホルモン薬を使用するかどうかが検討されます。

甲状腺機能亢進症では、甲状腺機能亢進に伴い不整脈があらわれることがあり致死的な場合も報告されているため十分注意する必要があります。

この為、甲状腺機能検査は、投与前・投与開始1か月後・投与中3ヵ月毎に実施することが望ましいとされています。
甲状腺機能検査の有無をしっかりとチェックするようにしましょう。

アミオダロンの投与期間が長く、総投与量が多いと、アミオダロンを中止して数ヵ月後に甲状腺機能障害が起こる事もあるよ!
服用中止後も甲状腺機能のフォローアップが必要だね!

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