第46回 ピオグリタゾンの心不全はなぜ起こるの?

引き続き、副作用機序別分類の具体例をご紹介していきます。
“副作用の起こる発生機序 3つの分類”薬理作用・薬物過敏症・薬物毒性の分類されるのか?
どのような事に活用できるか?具体的に紹介していきます!

今回はピオグリタゾンの重大な副作用でもある心不全と浮腫についてご紹介します。

まずは、結論から!ピオグリタゾンによる心不全や浮腫は、【副次的な薬理作用による副作用】です。

ピオグリタゾンは、皮下の脂肪細胞に分布するPPAR-γに結合し、小型脂肪細胞への分化を促します。皮下で増加した小型脂肪細胞は、アディポネクチン(善玉アディポサイトカイン)を増加、TNF-α(悪玉アディポサイトカイン)を減少させます。相対的にアディポサイトカインの分泌異常が軽減、インスリン抵抗性が改善され、インスリン分泌促進を介さずに血糖値を低下させます。

浮腫は、PPAR-γに結合したチアゾリジン誘導体が腎臓のナトリウム再吸収を亢進するため、循環血漿量が増えて起きると考えられています。

心不全は、浮腫同様、循環血漿量が増えるため、心臓に対する前負荷が増大して起きると考えられます。

心不全の患者及び心不全の既往歴のある患者は、添付文書でも禁忌とされています。

浮腫は8.2%(添付文書より)にみられ、女性やインスリンとの併用、増量時に多く報告されています。投与中止、減量、休薬、ループ利尿剤の投与で軽快・消失します。

投与開始時は、特に心疾患がある方、高齢者、インスリン併用中の方では、1日1回15mgから投与を開始するなど、経過を十分に観察しながら慎重に投与する必要があります。

服薬期間中は、浮腫(顔や手足がむくむ・顔や手足が腫れる)、急激な体重増加、心不全の徴候(心臓がドキドキする・息切れがする)など定期的なチェックが必要だね。
患者さんにも、事前にしっかりと自覚症状を伝え服薬期間中の体調変化に気づいてもらえるようにしましょう!

第45回 アミオダロンの甲状腺機能異常はなぜ起こるの?>>

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