第5回 Ca拮抗薬の便秘はなぜ起こるの?

今回からは、副作用機序別分類の具体例をご紹介していきます。
“副作用の起こる発生機序 3つの分類”薬理作用・薬物過敏症・薬物毒性のどれに分類されるのか?
どのような事に活用できるか?具体的に紹介していきます!

初回は、「Ca拮抗薬による便秘」についてです。

結論から!Ca拮抗薬による便秘は、【副次的な薬理作用による副作用】です。

Ca拮抗薬は、細胞膜の膜電位依存性Caチャネルに結合し、平滑筋細胞にCa2+が流入するのを抑え、血管収縮を抑制して末梢血管抵抗を減弱させることにより降圧作用を発揮します。(詳細は、添付文書 薬効薬理の項をご確認下さい)
つまり、血管の“平滑筋”を弛緩することで、血管が拡張し血圧を下げる薬です。
“平滑筋”は、血管だけではありません。消化管にも“平滑筋”は存在します。
Ca拮抗薬による便秘は、平滑筋へのCa2+の流入が抑制されることで腸管が弛緩し、蠕動運動が抑制され生じると考えられます。

Ca拮抗薬を服用している患者さんに下剤が処方されているのを見た経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか?もしかしたら、Ca拮抗薬の副作用かもしれません。
【便秘がある】=【Ca拮抗薬を中止】とは、いきませんが副作用の可能性を是非、評価してみて下さい。

また、“平滑筋”は気管支、膀胱、子宮などにも存在します。
添付文書の副作用の項を見て、副次的な薬理作用による副作用を探してみて下さい。
「コレも副次的な薬理作用による副作用だ!」と、気づくことがあると思いますよ。

血圧の数値変動や主作用である降圧作用の延長上にある、めまい・ふらつきなどの副作用確認だけになっている患者さんには、副次的な薬理作用による副作用の発現チェックもしてみましょう!

Ca拮抗薬による便秘
副次的な薬理作用による副作用

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